2012年2月 8日

IPOマーケット 4年ぶり「2月開幕」 3月IPOは8社前後へ

株ブログ IPO・新規公開株

2012年のIPO(新規株式公開)マーケットでは、IPO第1号となるはずのリフォームスタジオが上場延期を決め肩透かしを食らったが、"繰り上げ当選"でIPO第1号となるマックスバリュ九州(3171・JQ)は2月22日上場予定で、リーマン・ショック以来、4年ぶりに「2月開幕」となる見通し。

「年1号銘柄の上場月は当該企業の決算期によるところが大きい。日本に多い3月期、12月期決算企業の場合、2月に上場しようとすると、前者は第3・四半期決算の発表直後、後者は本決算の発表直後となり、日程的にきつい。『3月開幕』が近年続いたのは、あくまでも技術的要因が背景であり、今年は3月期、12月期以外のIPO候補がたまたま存在したため『2月開幕』となる」(市場関係者)とされるが、2月開幕はIPO予定銘柄がそれなりに控えている表れともいえそうだ。

実際、ティーライフ(3月6日上場)、アイスタイル(3月8日上場)、大阪工機(3月9日上場)とここテンポ良くIPO承認が発表されている。事前予測では、「3月IPOは8銘柄前後」とされ、当面、IPO承認が続きそうな情勢だ。

業態別では、少なくとも3月末までのIPO銘柄については内需型がメーンとなるもよう。市場関係者からは「既上場の内需・消費関連株に好決算が相次いでいるように、IPO候補企業も消費関連など内需型を中心に業績堅調。今年は内需型主導でIPO社数回復が期待できそう」との声が聞かれる。

なお、年間IPO社数は2009年を底に回復に向かい、今年は40―50社と予想されている。(日本証券新聞)



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2011年11月22日

株主は「九州オールスターズ」 スターフライヤー 12月21日上場へ

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IPO(新規上場)承認が続々。12月のIPO社数は2008年3月以来、3年9カ月ぶりに2ケタ乗せが確定した。17日は、北九州空港に本拠を置く新興の航空会社、スターフライヤー(9206)の東証2部上場が承認された。上場日は12月21日。

同社はライト兄弟フライヤー号初飛行から100年目の2002年12月17日に設立、空港移転に合わせて06年3月に就航を開始した。10年3月期に黒字転換し、11年3月期業績は売上高181億8602万円、経常利益11億941万円。設立10年目の今年12月17日は土曜日のため上場はかなわなかったが、記念すべき節目の年に"離陸"する。

想定発行価格(3180円)から算出した市場からの資金吸収額は最大7億3000万円、時価総額40億円。東証2部案件にしては小ぶりで、軽量妙味が意識されやすそう。また、上場前株数の75%程度に上場日から180日間、ロックアップが掛かり、需給安心感を持たれやすいIPO設計となっている。

同社の特徴は「大手航空会社より安い運賃で、格安航空会社よりも良質なサービスを提供している」(スターフライヤーの広報・IR担当)点にある。大手に比べ普通運賃でおおむね4000―5000円ほど安い一方、シートは全席革張りでシート間隔も広めに取り、機内サービスも好評を得ている。

基幹路線は北九州―羽田線(1日12往復)。このほか、関空―羽田線(1日4往復)、今年7月からは福岡―羽田線(1日5往復)の就航を開始した。今後は、国内線は羽田発着枠の獲得状況によるものの福岡―羽田線の倍増、国際線は韓国・中国などアジア路線の拡充により成長を目指す。国際線では来年7月に北九州―釜山線(1日2往復)の就航を開始する予定。

「九州新成長戦略の旗手」という同社の性格は、上場前株主の顔触れに表れている(右の表参照)。西鉄(9031)などの九州地盤企業はもとより、新日鉄(5401)、TOTO(5332)、安川電機(6506)、ゼンリン(9474)など北九州発祥の大手企業も名を連ね、上場前株主のほとんどすべての事業会社と旅客機利用の法人契約を結んでいる(法人契約企業数は数百社)。なお、「(投資会社を除き)上場後も継続保有していただける企業が多いと思っている」(スターフライヤーの広報・IR担当)という。

スターフライヤー上場に向けて、包括的業務提携を結び、航空機の貨物スペースを丸々借り受けている福山通運(9075)にも注目。第一交通産業(9035・福証)とは空港から福岡や下関方面などへのチャータータクシーで提携している。(日本証券新聞)



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2011年11月14日

主幹事・野村で登場!想定価格1360円 資金調達額1000億円規模 ネクソンって何?

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韓国系オンラインゲーム大手、ネクソン(3659)の東証上場が10日承認された。
上場日は12月14日。目論見書に記載された想定発行価格(1360円)ベースの時価総額は5785億円と、グリー(3632)に匹敵する規模感。市場からの資金吸収額は953億円、オーバーアロットメントによる売り出し分を含めると最大1024億円。昨年12月上場の大塚HD(4578)以来、1年ぶりの1000億円規模の大型IPO(新規上場)となる。幹事団の顔触れも、野村(主幹事)、モルガン・スタンレーMUFG、ゴールドマン・サックス、三菱UFJモルガン・スタンレー、SMBC日興、バークレイズ・キャピタルと国内外の大所が入り乱れ、その陣容に「只者ではない」気配を感じ取る向きもある。

ネクソンとは

ネクソンの主力事業はオンラインゲームの制作・開発、配信で、前期売上高の90%以上をパソコン系オンラインゲームが占める。

オンラインゲームはインターネットでつながった多数のゲームプレーヤーがゲームサーバーに接続して同時にプレーするゲーム。同社はゲームの利用料は無料とし、アイテム(衣装や武器など)の購入や特定サービスを利用する際に課金する「アイテム課金制」をとっている。代表的なタイトルは「メイプルストーリー」「アラド戦記」「CSO」「サドンアタック」など。

このほか、携帯電話、スマートフォンなど向けゲームの制作・開発、配信を行うモバイルゲーム事業も手掛ける。

【海外売上比率8割】

同社は2002年12月、ネクソン・コーポレーション(現エヌエックスシー・コーポレーション)の子会社として東京都中央区に設立。翌年1月にオンラインゲーム事業の日本展開を本格的にスタートした。その後、海外展開に乗り出し、現在、100の国および地域に配信している。

2010年12月期の地域別売上高構成比は、韓国35・4%、中国30・9%、日本17・5%、北米8・0%、そのほか8・2%と、東アジアに強みを持つ。日本ではオンラインゲーム大手、韓国でもオンラインゲーム大手の一角に位置付けられている。

【筆頭株主は韓国の投資会社】

筆頭株主のエヌエックスシー・コーポレーションは、韓国済州特別自治道済州市に住所を置く、韓国の投資会社で、多種多様な業態に出資している。エヌエックスシーにとってネクソンは投資先の1つながら、「投資先のIPO第1号案件」であり、ネクソンに寄せる期待は大きいようだ。

【IPOで調達した資金の使い道】

IPOに伴い日本で3505万株、海外で3495万株の公募を予定し、単純合計で952億円の資金調達を予定。日本での公募調達資金(手取り概算で453億円)の使い道は、サーバーなどオンラインゲーム用設備投資に30億円、ゲーム著作権の長期前払い費用に18億円、韓国子会社のビル建設費用に89億円、借入金の返済に141億円を予定し、残金はオンラインゲーム開発会社への投資など投融資に充てる。

サーバーなどの設備投資、オンラインゲーム開発会社への投融資に調達資金を充てることは誰も疑問に思わないだろうが、市場からは「ビル建設費に多額の資金を充てる予定であるのは少々いただけない」との声は出ている。

【なぜ、日本上場か】

ネクソンの上場観測は少なくとも1年前から流れ、東証のほか、米国市場、韓国市場などへのIPOも検討したもようだが、なぜ、日本市場に上場するのか。この疑問をネクソンにぶつけてみたところ、「日本はゲーム産業の中心地。アジアで重要な地域でもあり東証に上場することにした」と優等生的な回答に始終していたが、今後の投融資を勘案すれば、「歴史的な円高水準にあることも市場選択の上でポイントの1つになったのでは」(市場関係者)。

【過去の大型IPOから学ぶ】

2006年以降IPO 市場調達額1000億円以上の銘柄
上場年月 銘柄 市場調達額 公開価格→初値 上昇率
2006年10月
野村不動産HD(3231
1654億円
3500→3900円
△11.4%
      
10月
出光興産(5019
1204億円
9500→10500円
△10.5%
      
11月
アコーディア・ゴルフ(2131
1240億円
19.5万→18.8万円
▼3.6%
      
11月
あおぞら銀行(8304
3800億円
570→495円
▼13.2%
2007年10月
ソニーフィナンシャルHD(8729
3480億円
40万→42万円
△5.0%
2010年4月
第一生命保険(8750
1兆89億円
14万→16万円
△16.3%
      
12月
大塚HD(4578
1985億円
2100→2170円
△3.3%

2006年以降、資金吸収額1000億円クラスの大型IPOは7社ある。基本的に大型IPOは公開価格から初値までの上昇率は小幅(公開価格比1ケタから10%台前半が多い)だが、公募割れは少ない。

公募割れ発進で目立つのは、あおぞら銀行だが、同社の場合は資金回収色の強いIPOで、割高感も指摘されていた。アコーディア・ゴルフにしても売り出し比率が極めて高く、外資による回収色の強いIPOで、公募割れにサプライズ感を覚えた向きは少なかった。

【グリー、DeNAへの影響】

業績規模比較
銘柄(コード)
直近実績
売上高
経常利益
ネクソン(3659
2010年12月期
697億円
284億円
グリー(3632
2011年6月期
641億円
308億円
DeNA(2432
2011年3月期
1127億円
562億円

ゲームといっても、ネクソンはパソコン向けオンラインゲームが主力。グリー、ディー・エヌ・エーは携帯電話向けソーシャルゲームが主力といまのところ主戦場は異なるが、ネクソンも携帯電話向けゲームに力を入れてきており、今後ライバルになり得る。既に時価総額、業績規模感は3社とも同ラインに位置することもあり、ビジネスよりも先に市場内で3社間で投資家資金の獲得競争が繰り広げられることになりそうだ。(日本証券新聞)



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2011年9月22日

【IPO準備企業 航空会社や医療モール企業が登場へ】

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IPO(新規上場)件数が回復傾向にある。2009年に19社にまで落ち込んだIPOは10年に22社、今年は9月までで21社に達した。市場環境は内外に不透明要因を抱えているが、水面下で進む10―12月のIPOには18社が候補となっているもようだ。

今年のIPOは上場済み(17社)と上場予定発表済みで22社。このほか最大で18社が新規上場を年内に準備しているとされる。IPO計画に乗っていても、市場環境、業績動向などを勘案し、上場時期は先送りする企業も出てくる可能性はある。

実際に10―12月にどの程度の社数が出てくるかは不明であるものの、大方の予想は15社前後。つまり、11年IPOは合計で36社前後という水準が読み取ることができる。

13日付本紙で、運用会社の日興アセットマネジメント(東京都港区)、オンラインゲームおよびソーシャルゲームのネクソン(東京都中央区)、理化学研究所発バイオベンチャーのカイオム・バイオサイエンス(東京都新宿区)、米マサチューセッツ工科大学発の技術を基に医療製品を手掛けるスリー・ディー・マトリックス(東京都千代田区)などが候補に挙がっていることを紹介した。中で、スリー・ディー・マトリックスは正式に10月24日上場が発表されたばかり。

それ以外の銘柄情報が入手できたので紹介したい。

まず、スターフライヤー(福岡県北九州市)が有力候補。大和証券が主幹事を務めるとされ、東証2部上場が観測されている。

同社は北九州空港に本拠を置く航空会社。2006年3月の就航当初、スタイリッシュな黒い機体が話題となった。12年には同社初の国際線となる北九州―釜山線の就航が予定されている。同社の上場となれば、九州関連株のほか、ハウステンボスを運営するエイチ・アイ・エス(9603)などにも市場の関心が回ってこよう。

製造業の上場も観測されている。リチウムイオン二次電池用セパレータフィルムを手掛けるダブル・スコープ(神奈川県川崎市)、日本を代表するアンテナメーカーの1つで船井電機(6839)が資本参加しているDXアンテナ(兵庫県神戸市)、阿波製紙(徳島県徳島市)などだ。

阿波製紙は大正5年の創業以来、阿波和紙の伝統を継承し、現在は特殊紙・機能紙のトップメーカーに成長している。ちなみに、四国・高知県に本社を置く絶縁紙専業大手のニッポン高度紙(3891・JQ)は、土佐和紙をルーツに持つ。

このほか、不動産再生のサンセイランディック(東京都千代田区)、調剤薬局と医療モールを展開するアイセイ薬局(東京都千代田区)、電子書籍関連企業もIPO候補に挙がっているもよう。アイセイ薬局は「医療モール開発のリーディングカンパニー」という顔も持ち、既に51の医療モールを展開している。医療モールと介護施設の連携も進めており、調剤薬局業界の中でもユニークな存在といえそうだ。

このように10―12月のIPOが取りざたされている企業の顔触れはバラエティーに富み、市場の関心を引き付けそうなものも散見される。「デフレ経済に、リーマン・ショック以降は世界経済変調が重なり、経営のかじ取りが難しい局面が続いている。業態にもよるが、厳しい環境下でIPOできる企業は経営力が概して高い」(市場関係者)。また、東京メトロの上場観測が底流にあることから、IPOマーケットが低迷することは国策的にも避けたいところ。IPOマーケットの活性化が期待できるなか、類似対象企業をターゲットとした物色人気の広がりにも準備しておきたい。(日本証券新聞)



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2011年8月26日

【人気化条件そろうITベンチャー ブレインパッド KLab】

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人気化条件そろうITベンチャー ブレインパッド KLab

秋のIPOマーケットに起爆剤 実績十分
ブレインパッド草野社長はフリービット、KLab真田社長はサイバードの
創業メンバー

ブレインパッド(3655・東マ)に続き、KLab(3656・東マ)のマザーズ上場が承認された。上場日はブレインパッドが9月22日、KLabは9月27日。両社ともに業態、経営者の経歴、成長角度など多方面に"ITベンチャーらしさ"が表れており、「秋のIPOマーケット起爆剤第1弾」になりそうだ。

【両社とも初物IPO】

ブレインパッドは顧客企業が抱える大量のデータを解析し、売り上げ拡大や業務効率化につながるコンサルティングなどを提供するデータマイニング事業、KLabは「モバゲー」などSNS(交流サイト)向けソーシャルゲーム供給事業が主力。それぞれ「業態第1号IPO」と位置付けられる(ドリコム、クルーズ、ケイブなどはソーシャルゲーム供給者と認知されているが、上場時点では他事業を主力としていた。上場時点でソーシャルゲーム供給をメーンとする企業はKLabが初めて)。

【市場の酸いも甘いも知っている?】

両トップの経歴も近しいものがある。具体的には、ブレインパッドの草野隆史社長は、フリービット(3843・東マ)の創業メンバーで、フリービットの黒字化を見届けてから新たに起業した経歴を持つ。

一方、KLabの真田哲弥社長はサイバード(元JASDAQ)の創業メンバーで、サイバードの開発子会社としてKLab(当時ケイ・ラボラトリー)も設立。以降、サイバード→USEN→SBIグループと、大株主が変遷した間もトップとして会社を率いてきた。両トップはともにITバブル・バブル崩壊をはじめ一連の波を体感し"天井と底"を知るほか、ITベンチャーの経営経験も積んでおり、この点で安心感を覚える投資家もいるようだ。

【業績はともに今期成長加速】

業績も両社とも伸び盛り。ブレインパッドはまだまだ規模が小さく、業績不安定感はあるものの今6月期経常利益は前期比80%増の3億3200万円、KLabに至っては今8月期経常利益9億2200万円と驚異の前期比7倍の予想。ともに成長率加速を見込む。

KLabの今期の業績急成長はソーシャルゲーム事業の伸長に尽きる。同事業のカギを握る「デイリー・アクティブ・ユーザー数」は不明だが、提供する10タイトル中、月額課金が「億円」ラインのタイトルも数本あるとされる。このほか、SI事業、クラウド&ライセンス事業も増収増益のもようだ。

【BB参加態度・セカンダリー需給を先読み】

■ブレインパッド 「モルフォ型」か

両社とも人気化の要素十分だが、ブックビルディング(BB)参加態度、セカンダリー需給動向はどうか。

ブレインパッドは、公募・売り出し株数が27万株(オーバーアロットメントに伴う売り出しを含め31万500株)と限定的。想定発行価格(2010円)から算出した市場からの資金吸収額は5億4000万円、オーバーアロットメントを含めても6億2400万円で、軽量感が意識されそう。PERも10倍にすぎず、参考企業のアウンコンサルティング(2459・東マ)などに比べた割安感も強い。

ロックアップ期間は上場日から90日目の11年12月20日まで。ベンチャーキャピタル(VC)を含めて上場前株数の92%にロックが掛かっていることは安心材料。ロック解除条件は公開価格比1・5倍以上と緩いが、ロック対象のVC保有株は上場に伴う売り出し後で7万5000株にすぎず、比較的短期間で吸収可能な水準だ。

株価展開を読む上では、7月上場のモルフォ(3653・東マ)が参考になりそう。モルフォは画像処理技術ベンチャーで業態は異なるものの、ITベンチャーのカテゴリーに入る。

モルフォは想定発行価格2050円(公開価格は2250円)、公募・売出し株数はオーバーアロットメント込みで38万5400株)とブレインパッドに近似しており、ロックアップ期間・解除条件は同一。モルフォは公開価格比2・1倍で初値を形成し、セカンダリーで同3・5倍に買われた。ブレインパッドはモルフォに比べVC保有株が少ないことも勘案すると、ロックアップ解除条件もなんのその、需給主導でモルフォと同程度、もしくは、それ以上の株価展開になる可能性もありそうだ。

■KLab 「DMP型」か

KLabは想定発行価格1540円。新株発行(公募株数22万9700株)に伴う調達資金は3億5000万円にとどまる一方、売り出し株数は公募株数の2・4倍に当たる57万2500株と、売り出し過多。資本変遷を見れば瞭然(りょうぜん)だが、VC都合の"出口戦略"の色彩が濃く、IPOマーケットから歓迎されにくいタイプではある。

PERは13倍とドリコム、クルーズなど同業に比べ割安感はある。市場からの資金吸収額は12億3000万円、オーバーアロットメント込みでも14億2000万円で、軽量感はないが、かといって過大感が強く意識される水準でもない。

また、上場前株数の推計85%にロックアップが掛かる(ロックアップ期間は上場から180日目の12年3月24日まで。公開価格の2倍以上でロック解除)。VCすべてがロック対象で、上場直後の需給に配慮した設計になっている。ただし、上場に伴う売り出し分を除いても、VCおよびSBIホールディングスの保有株は推計260万株超に及ぶ。これは公募・売り出し株数の3・2倍に相当する。

株価展開を占うに当たっては、KLabと公募・売り出し株数、市場からの資金吸収額が比較的近く、VC保有株も多かった、6月上場のDMP(3652・東マ)が参考になりそう。

DMPは技術評価が高く、業態人気はあったものの、ロックアップ対象となっているVCの売却警戒感からロックアップ解除条件(公開価格比1・5倍以上で解除)が非常に意識され、公開価格比27%高で初値を形成、その後のピーク価格もロックアップ解除価格の手前。KLabもロックアップ解除価格をにらんだ展開が読まれるが、同社の解除条件は「公開価格比2倍以上」であり、相応の値幅は取れるだろう。

なお、ソーシャルゲームは「旬」のセクターだが、ディー・エヌ・エー、グリーなど"場口銭"を稼げるプラットフォーム提供者に比べ、ソーシャルゲーム供給者はコンテンツを開発し続けることが求められ、いわば自転車操業型モデル(ストック型ビジネスではない)。また、ソーシャルゲーム供給者にとってスマートフォン普及は商機にはなるものの、フィーチャーフォン以上にユーザー獲得競争が激化するとみられ、かじ取りの難しい局面を迎える。KLabについては、少なくとも来8月期の増収増益路線はほぼ確実視されているが、市場関係者から「今のところ中期的成長分野が不鮮明」など冷静な声も聞かれ、今後の成長戦略に注目したい。(8/26AM8:30日本証券新聞リンク先はコチラ


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